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基本練習 6

2008/05/30 03:08

 

なんと気づけば半年振りの更新となります。更新をお待ちの方が何人いるか分かりませんがアクセス数を見ると毎日100人近い方が訪れているようで、更新が滞ってしまい申し訳ない限りです。

前回の更新は昨年末でした。年末年始の休暇に入り少し更新スピードも上げられるかな?と思っていたのですが、年明けから家内が1ヶ月ほど入院してしまいさらに個人の確定申告、会社の期末、期首と繁忙期となり、GWを経て会社の決算も終わってようやく一息つけそうなので今回の更新という訳です。

ビリヤードはマイナースポーツです。なかなかビリヤード場の経営だけで生活するのは難しいのが現状であれこれ仕事を複数している関係上ここの更新の優先度がどうしても下になってしまいがちです。ただ、「ビリヤードをやってみたい!」と言う方との架け橋としてこのブログは決して軽視している訳ではなくむしろ内容を精査し自分なりに納得した記事を書くことに時間がかかるため「ちょっと空き時間に…」という訳にはいかない事情も更新頻度の低さに影響しているものと思われます。

毎回、言い訳からで申し訳ないですが気長にお付き合い頂ければ幸いです。なお、以前にもお知らせ致しましたが、ここでは触れていない私の日常などはメインサイトのブログで毎日更新していますので、また更新されてないけどどうしたのかな?なんて時には覗いてみてください。


http://www.taishiweb.com/

さて、ではそろそろ本題に…

今回はいよいよ狙い方について解説して行こうと思います。前回までで狙った場所に手玉を運ぶ技術の解説と練習方法はご紹介しました。でも、実際のプレーでは真っ直ぐな配置やちょうど1/2の配置、さらにはレールタッチと言った今まで解説した以外の配置の方が圧倒的に多いわけです。そこでどこを狙ってショットすれば先球をポケット出来るか?ということが次の問題になります。

まず、次の図を見てください。



3番と1番が接触して置いてあります。完全に2つのボールが接触している状態をタッチと呼びますが、まさにこの配置はタッチしている状態です。3番と1番は同じ大きさの真球です。タッチしている場所は当然ですが1箇所ですね?もしこの状態で3番に力が加わるとどうなるでしょう?接している点は1箇所そしてその点は1番と3番の中央と同一線上に存在します。(右図)すなわち3番に力が加わると1番は線の方向に移動するということになる訳です。

本当?では実験してみましょう。下図のように3番と1番をタッチで置いてください。重要なのはタッチしている点がポケットの方向にしっかりと向かっていることです。



手玉を置く位置は図のとおりでなくても右図の青の範囲であれば(若干アバウトですが…)結構です。3番に向けて手玉を撞いてみてください。どうですか?1番は必ずポケットされると思います。手玉の位置を変えても青色の範囲内に手玉があり3番に向かって撞けばやっぱり1番はポケットされるはずです。

でも実際のプレーでこのような配置になることは前述の真っ直ぐの状態や1/2の状態よりも確率が低いと思います。ほとんどのプレーでは手玉を的玉にヒットさせてその的玉をポケットします。ここで考えてみてください。前述の3番ボールをもしも手玉に置き換えたらどうでしょう?すなわち3番がない状態で架空の3番を想像してそのボールと手玉が重なるように撞いたら…1番はポケットされるはずですね。

このような狙い場所を仮想するボールのことをイマジナリーボールと呼びます。下図は上からの視点とプレーヤーからの視点でそれぞれイマジナリーボールを描いてみました。



今回はガラス玉で表現してみましたが、イマジナリーボールの丁度真ん中に赤い点を入れてみました。これはイマジナリーボールの重心(中心点)となる場所です。この点に向けて手玉の中心を撞けば見事に1番ボールはポケットされるはずです。この点のことを特にイマジナリーポイントと呼びます。

狙う場所や考え方は分かった。でも、そんなに正確に見えないものを想像して撞くなんて出来ないよ。という声が聞こえて来そうですね。そうです。ビリヤードは繊細なスポーツです。例えば以前ご覧に入れたセンターショット(参考:
http://billiards.iza.ne.jp/blog/entry/271054/
)などでは私の計算では手玉と接触点が1mmずれただけでポケットに対してボール約1個分ずれます。ポケットの許容を2個と考えてもギリギリ入るかどうかという感じです。1mm以下の精度で見えないボールを想像し、なおかつその中心点を狙う…非常に難しいことのように思えます。

ところが人間の感覚と言うものは時に非常にアバウトですが、時に非常に正確に作用します。ちょっとまた実験をしてみましょう。



上の図は同じ視点で3番を左右に約1mmづつ動かした3枚の絵になっています。どうでしょう?この3枚を見比べてどれがポケットされそうですか?一目瞭然ですね。真ん中です。

このように狙いたいポケットの真後ろに立って見ればぐっと想像しやすくなります。慣れて来て比較的やさしい配置であればいちいちポケットの方向を確認しなくてもどこを狙えば良いか分かるようになります。

すなわち構える前にきちんと先玉とポケットの延長線の後ろに立ち狙い点を確認したらそこから目を切らさずに構える位置まで移動してフォームを作りショットするという手順になります。まずはどんな配置でも構いません。自分で入りそうだと思う所に手玉と先玉を置いて同じ配置を繰り返しポケットする練習をしてみてください。

そして、感覚の大事さを理解してください。「このポケットしたことがある。」という感覚と経験が非常に大事になります。

次回は今回の内容を補足する形でイマジナリーポイントだけでは狙い場所を決定することが出来ないことについて解説してみたいと思っています。

 

 

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基本練習 5

2007/12/30 20:19

 

またもや1ヶ月以上更新出来ませんでした。申し訳ございません。ようやく私も年末年始の休暇という
ことで少し時間が出来ましたので「ここの更新も忘れてませんよ」とばかりに久しぶりの更新です。

前回まで1/2の厚みの練習の重要性を書いて来ました。狙い方の練習と言いつつまだ定番である
イマジナリーポイントなどの解説をまったくしていません。これにはもちろん理由があります。

ひとつは狙い点はイマジナリーポイントだけで決まる訳ではないということと、もうひとつは仮に
イマジナリーポイントを正確に見ることが出来たとしてもそこに手玉を運ぶ技術がなければ意味が
ないということです。すなわち、最初に行う練習は手玉を狙った場所に正確に運ぶ練習。さらに
言えば、狙い点が明確でありかつポケットする練習というのが効果的と考えています。

それが前回までの1/2の厚みであるということになりますね。

さて、前置きはこれくらいにして他にも狙いを明確にして「ここを狙えばポケットする」と言った
配置はないでしょうか?あれば練習のバリエーションが増えますよね?

そのひとつは先玉とクッションが接している配置です。俗にレールタッチと呼ばれる配置がそれに
該当します。

「えっ?苦手だよ」「難しいんじゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。実際に
中級者くらいの方でもレールタッチのショットを苦手にしている方は多くいらっしゃるようです。

これはクッションを障害物と捕らえてしまう心理が影響しているのではないかと思います。心理的な
影響ということならばまずはその障害を外しましょう。

クッションは障害物ではなくポケットまで一直線に伸びたガイドラインと考えてみてはどうでしょう?
レールという名のように先玉をポケットに運んでくれるための道しるべ。そんな風にイメージ出来ると
少しは精神的な負担も減るのではないでしょうか?

では、そろそろ具体的な狙い方に入って行きましょう。以下のような配置だったとします。



すごく難しい配置という訳ではないのですが、やっぱり難しいとか嫌だなと思う人も少なくないと
思います。

よく言われる狙い方としてはクッションと先玉に同時に当たるように撞くというものです。もちろん
間違ったやりかたではないですが、今ひとつ狙い方がはっきりしません。ここでは明確な狙う場所に
ショットすることを目的としている訳ですから今回は採用しません。

では、どのように狙うポイントを見つけるかです。下図を参照してください。



まず、この配置を拡大して上から見てみます。(左図)クッションと的玉が接している点からクッション
方向垂線を引きます。クッションは三角形をしていますからテーブル面と頂点が交わる点があります。
前述した垂線とテーブル面との交点は2直線が交わる訳ですから1点しかありません。そこが狙い点です。

言葉にすると分かり難いですね。左図はクッションを半透明にして(CGって便利!)その狙い点を赤で
示しました。右図は真横から見たときの狙い点
です。

そして、狙うアングルからその点を見るとこんな感じです。



この狙い点に向けて手玉の中心を今まで練習したストップショットや1/2の練習と同じような感じで
ショットすると良いと思います。

ただし、この狙い方は万能ではありません。配置に制限が付きます。それは狙い点から45度以内の
配置しか適用出来ないと言うものです。逆に言えば45度以内であれば多少の誤差はあるでしょうが
同じ狙いで狙えると言うことです。



赤い半透明の枠で囲われた範囲が手玉の場所です。この範囲であればどこでも同じ狙い方です。

サイドポケット越え(中央図)や超ロングのカット(右図)だってこの範囲に入っていればOKです。
いろいろなクッションタッチの配置を入れられるように練習してみてください。

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基本練習 4

2007/11/16 17:26

 

前回は1/2の配置の練習に付いて書きましたが、今回もその続きです。まず、1/2と言う
配置の重要性を書いてみようと思います。

ひとつは前回書いたように先球の端を狙えば良い訳ですから狙い点がはっきりしていて練習に
向いているという特性があります。その前の段階でストップショットの練習もしているので
全厚と1/2の精度を今は上げているということになるのだと思います。

ここで、ちょっとした問題を出してみましょう。全厚の時の手玉の進行方向と先球の進行方向の
角度は0度です。手玉と先球の端が触れ合うような場合には先球の進行方向が90度になります。
では、1/2では何度になるでしょうか?

  

半分だから45度?いいえ違います。30度です。すなわち全厚から1/2では30度しか
ずれないのに対して、1/2から端と端が触れるような(フェザーカットと呼ばれます)ショット
では60度のずれが生じることになります。

実は厚い球は易しく、薄い球は難しいと言われる根拠のひとつがこの現象なのです。すなわち
厚い配置ほど精度が悪くてもポケットしやすいとも言い換えることが出来ます。そこで必要に
なるのがポジションプレーと呼ばれる手玉のコントロールになる訳ですが、これについてはまた
追々書くときがあると思います。

ちょっと極端な言い方になってしまいますが1/2より厚い配置は入れやすいチャンスボールである
ということになるのだと思います。もちろんビリヤードはそんなに単純なスポーツではありませんが
初心者~中級者くらいまでの間はその認識で構わないと思います。

そこで全厚~1/2の練習が重要になって来ると言うことになります。もちろん薄い難しい配置を
ポケットするのもビリヤードの醍醐味のひとつではありますが、サッカーで言えばインステップキック
さえコントロール出来ないのにオーバーヘッドキックの練習しても使う場面は少ないですよね?
確実なインステップキックの練習があってこその難易度の高い技になる訳です。ビリヤードも一緒です
まずは確実性の高い配置を確実にポケットすることから始めるのが良いと思います。

では、1/2の配置と言うのは前回の練習以外にないのでしょうか?そんなことはもちろんありません。
色々な場面で約1/2という配置に遭遇します。例えば以下の配置も1/2です。



簡単に理屈を説明しましょう。前回の練習で手玉をフット、先球をセンターに配置すると1/2と
なるということは説明しました。実は上記の図も全く同じ配置であると言うことが出来るのです。
ビリヤードのテーブルは縦と横が2:1の長方形になっています。上の図では短クッションを2として
長クッションの2ポイントまでを1と考えればやはり2:1の比率の長方形であることが分ります。
すなわち、上図は1/4の縮尺で前回と同様フット&センターの配置であると考えて良い訳です。
すると同じ配置がテーブルには4箇所(左右別に考えれば8個所)出来ることになります。(下図参照)



この配置ではフットやセンターと言った明確な点がテーブルにはありませんので、配置する際に注意が
必要です。ビリヤードは非常に繊細な角度を狙うスポーツですが、実はその繊細さはこのような練習時に
ボールを配置するときにも現れます。一見矛盾しますが、それは同時にある程度のアバウトさも必要に
なって来ます。神経質になり過ぎず、アバウト過ぎないことが大事です。この辺の兼ね合いはその人の
性格にもよると思うのですが、1/2を体感する練習であることを忘れずに配置し、ポケット出来るように
すれば良いと良いと思います。

今回の最後にもうひとつの練習をご紹介しましょう。手玉をフットに置き、先球を長クッションの遠い
方から2ポイントのところにクッションに付けて配置します。



実はこの配置は正確に1/2ではありません。でも、約1/2です。今まで練習した1/2とほぼ同じ
やり方でポケット出来るはずです。このようにクッションに先球が付いた配置(レールタッチと呼びます)を
苦手にしている人が多いようですが、考え方によっては非常に良い練習になります。これについてはまた
次回詳しく解説しますね。

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基本練習 3

2007/11/09 16:34

 

早期再開のお知らせをしてから1ヶ月以上更新出来ませんでした。楽しみにして
頂いている皆さんには本当に申し訳ございません。ようやく仕事もひと段落したので
無理しない程度に少しづつペースを上げて更新して行きたいと思いますので、今後も
応援してくださいね。

不定期更新になりますが、長い目で見て頂けると嬉しく思います。日々の雑感などを
綴ったブログは私の個人HPに掲載しています。ビリヤード以外の話題も多いですが
「あれっ?また、更新止まってるな。どうしたのかな?」
なんて時には見に来てみてください。こちらは駄文ですが毎日更新しています。

TAISHIweb.COM

さて、言い訳はこれくらいにしてそろそろ本題に向いましょうか。前回の課題である
完全なストップショットは出来るようになったでしょうか?100%は無理でもある
程度でもきちんと止められるようになったことを前提で次のステップに進みましょう。

前回は真っ直ぐの配置でしたが、今度は少し角度のある配置を練習してみたいと思い
ます。

この手の解説をすると必ずと言ってよいほどイメージボールとかイマジナリーポイント
という話しになるのですが、「それって何?」ということでも今は構いません。

今回はイマジナリーポイントの話しはしません。後々ゆっくりと解説して行くことに
します。

イマジナリーポイントを教えずに角度のある配置をポケットすることなんて出来るの
だろうか?と思った方もいらっしゃるかもしれません。でも、特定の配置に限って
しまえばイマジナリーポイントを知ることなくポケットすることが可能です。早く
狙ったポケットへポケットする方法を教えて欲しいという気持ちはよく分りますが、
急がば回れの言葉もありますからね。まずは基本をきっちり仕上げましょう。

先ずは以下の配置に手玉と先球をセットしてください。



手玉はフットスポット(ヘッドスポットでも可)に置き、先球はセンタースポットに
配置します。

最初は前回の復習から始めましょう。上記の配置で先球に対して真っ直ぐに構えて
ストップショットをしてみてください。きちんと止まって先球が反対の短クッションに
当って跳ね返り、止まっている手玉に当ったら合格です。

もし出来ない場合には繰り返して練習して真っ直ぐに当てられるようになってから
次のステップに進むことをお勧めします。

さて、ストップショットが出来たら今度はいよいよポケットを狙います。同じ配置に
手玉と先球をセットして左上のポケットを狙って見ましょう。

狙うのは先球の右側になるのは容易に想像出来ますよね?ではそのどこを狙うかです。
この配置はいわゆる1/2という配置です。すなわち先球と手玉が半分に重なる所が
狙い点になります。

手玉と先球は同じ大きさです。そして狙うところが半分ということは、手玉の中心を
先球の端に合わせれば1/2の厚みということになります。

イマジナリーポイントなど取らなくても、先球の端を狙えば良い訳ですから狙う場所は
見つけやすいですよね?

イメージとしては以下の感じです。



このときに気をつけるのは前述したストップショットの力加減と狙った場所に正確に
当てるコントロールです。

狙う場所が明確になっている訳ですからもし外したとすればそれは狙った場所にヒット
していないことが原因であると考えられます。ビリヤードは狙った場所に性格に手玉を
コントロール出来なければ上達するのは難しいと思います。

以前にも解説したことがあると思いますが、外れる原因は大きく分けて2つです。

・狙った場所に当たらない
・狙った場所が間違っている

今回の練習では狙った場所は間違えない訳ですから入らなかった原因は狙った場所に
当たっていないことに限定してしまって良い訳です。

ただし、癖や見え方の違いなどで狙い場所を勘違いしていることもあると思いますので
左右のポケットを交互に練習して悪い癖が付かないようにすると効果的だと思います。

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今後の予定

2007/09/21 13:04

 

すっかり更新が滞り、コメントにもレスが付けられない状態ですいませんでした。

時々、ここを読んでる知人などに「やめちゃったの?」などと聞かれることも
あったのですが、お盆明けから仕事がずっと忙しくて中々時間を取ることが
出来ませんでした。

来週あたりから少し時間が出来そうですので、開始当初のように毎日と
言うわけには行かないと思いますが、がんばって更新して行きたいと思います。

再開まで今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。

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基本練習 2

2007/08/18 02:40

 

そろそろ先球を入れる練習も始めてみることにしましょう。まずはどんな配置を練習
すれば良いか?ということなのですが、一般によくされている練習にセンターショット
と呼ばれる練習があります。

ヘッドライン上に手玉、センタースポットに先球を置いて真っ直ぐにショットすると
言う練習です。前回のクッションから真っ直ぐ返してくる練習の延長とも考えられ、
基本とされているもののひとつです。



センターショット…確かに良い練習です。でも、きちんと目的を持って練習しないと
その練習自体の意味が薄くなってしまうこともあります。

「センターショットは入れる練習にしてはいけない」

と言うのが私の考えです。フォームチェックなどに利用するのは良いと思いますが、
センターショットだけを単に入れる練習にすると「センターショットスペシャル」
みたいな撞き方になってしまうことがあります。

具体的に言えばセンターショットを入れるためだけの狙い方になってしまうという事が
起こりえます。

ちょっとその辺りも解説しましょう。



赤い手玉とラインが手玉を走らせたい理想のラインです。でも、よく見て下さい。
キュー先は手玉の右側を狙っています。すると実際のラインは青のラインになって
しまいます。

手玉の右を撞くということは手玉の重心よりも右を撞いていると言い換えることも
出来ると思いますが、すると手玉はキューを撞き出した方向に進んでくれません。



手玉のどれくらい右をどれくらいの力で撞いたかによって手玉の走る方向は変わり
ますが、キューの延長線を赤、タップと手玉の接触点から手玉の重心への方向を
青の線で表したときに、その力の中点を結んだライン。すなわち黄色のラインが
実際に手玉が動く方向だと考えてください。

しかも、話しはここで終りません。右を撞かれた手玉は当然ですが回転します。
上から見ると丁度反時計回りに回転する訳ですが、このときラシャとの摩擦より
撞いた方向。すなわち右側へと徐々に進路を変えます。

結論として、手玉は撞いた瞬間から左の方向へ向かい、のちに摩擦によって右に
進路を取るということになり、実際の動きは右にカーブを描くようになります。

ここで思い出してみてください。先球が外れる原因は先球が入る場所にヒットしない
ことでしたね。でも、偶然にもカーブした手玉が先球の入る場所にヒットしたと
したらどうでしょう。

先球はポケットされます。でも、よく考えてみてください。右を撞いてポケットした
のはたまたまカーブしてきた点が直進する方向と一致しただけに過ぎません。

このように手玉の左右を撞いたときに起こるコースのズレやカーブの描き方を見越し
と呼んでいます。これはキューによる特性によりカーブが小さくなったり、大きく
なったりしますし、撞き方の癖などによっても変化します。

上級者は左右の撞点を使うときにはこの見越しと呼ばれるカーブまでを含めて狙い
場所にショット出来るように練習している訳です。

でも、最初からそんなことが出来る訳はありません。ものには順序が必要です。
すなわち、まずは効率よく狙った場所に手玉を動かす為の工夫。カーブさせるよりも
直線で狙った方がはるかに効率が良いであろうことは想像に難くないと思います。

さらに本来はテーブルの右からセンターショットをしても、左からやっても同じように
ポケット出来るはずですが、このような癖が付いていると片側からだけしかポケット
することが出来ません。

これが前述の「センターショットスペシャル」と呼んだショットの正体です。
要するにセンターショットしか入れられない撞き方を覚えてしまったということです。

では、どんな練習から始めると良いでしょうか?



先球とポケットの距離は1ポイントくらいにして、その延長線上さらに1ポイント
離れたところに真っ直ぐに手玉を置きます。これを入れるだけでしたらそれほど
難しくありません。練習の課題はここからです。

完全なストップショットを意識して撞いてください。完全なストップショットとは
手玉が先球に当たった後にその場で無回転の状態で止まることです。簡単に思える
かもしれませんが、私もちょっと油断したりするとこの距離でさえ完全なストップが
出来ないことがあります。

これが出来るようになったら徐々に距離を伸ばして完全なストップが出来る範囲を
広げて行くと良いと思います。

その過程にセンターショットが存在します。すなわちセンターショットの意義とは
ポケットすることが目的ではなく、完全なストップショットを行い結果として先球が
ポケットされることなのです。

ここまで出来るようになれば、相当正確に狙った場所に手玉を動かすことが可能に
なりますが、次回はさらに精度を上げる練習方法をご紹介する予定です。

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基本練習 1

2007/08/12 23:16

 

またまた少し開いてしました。すいません。来週はビリヤード場は通常営業してますが
パソコンスクールが夏休みなので少し更新頻度が上げられればいいなぁ。と思ってます。

今回からは実際にボールを使った練習方法をご紹介して行きたいと思います。

ポケットビリヤードは基本的に手玉を先球に当てて先球の行く先をコントロールする
ゲームですから狙った場所に正確に当てることを要求されます。

先球が入らなかった場合にその原因は何かと問われたときの回答は実はひとつだけです。

「先球が入る場所に手玉が当らなかったから」

実は外した原因はこれ以外はないと言い切っても構いません。ではなぜ先球が入る
場所に手玉が当らなかったのでしょう?答えは3つです。

1.「狙った場所に当らなかったから」
2.「狙った場所が間違っていたから」
3.「狙った場所が間違っている上にそこにも当らなかったから」

1と2の理由では狙ったポケットに入ることはありません。3の場合には極稀に狙った
ポケットに入る場合もあります。すなわち、狙った場所は本来ポケットする場所では
なかったけれども、狙った場所に当らずたまたまポケットする場所に当ってしまった。
というケースも無くはない訳です。

上記を踏まえて今後狙ったポケットに確実に入れて行く為にはどのような練習が必要か
おのずと見えてくると思います。それは大きく分けて2つです。

・狙った場所にきちんと当てられる練習をする
・先球が入るポイントを正確に理解する練習をする

まずは、ここから始めて行きましょう。さて、狙った場所にコントロールする練習を
する訳ですが、今まで解説して来たフォームのことを意識しながら練習を行うことを
お薦めします。

もっとも、フォームと言うのは以前ここでも書いたように人によって違うものです。
ときどき「フォームが崩れて外した」と言うようなことを言う人がいますが結果的には
そうだったのかもしれませんが、仮にフォームが完璧でも外れることはあるのです。

例えばメジャーリーガーのヤンキース松井選手を例に挙げましょう。豪快なホームランが
魅力の松井選手ですが、日本には彼のフォームをそっくりに真似する芸人さんが何人か
いらっしゃいます。もちろん、芸ですから多少のデフォルメはあるでしょうが、見た目に
そっくりな素晴らしい芸をお持ちのプロのモノマネの方もいる訳です。

さて、フォームが大事なのであればその芸人さんは松井選手のように豪快な150m級の
ホームランを打てるでしょうか?答えは否ですよね?もし仮に打てるのだったら彼は
芸人ではなくきっと大リーガーになっていたでしょうからね。

フォームというのは正確にショットをするための道具に過ぎません。もちろん疎かに
して良いものではありませんが、フォーム作りに汲々として実際に撞く技術を身につけて
いなければいつまでたっても上手くなりませんし、ポケット出来ない訳ですから面白く
ないと思います。

そろそろ本題に入りましょう。

手玉を撞くときにもっとも基本となるのが中心撞きだと言われています。確かにその
とおりなのですが、私はあえて「中心撞き」ではなく「重心撞き」をお薦めします。

どう違うか図解しましょう。



中心を撞くということは手玉の表面の中心を狙う訳ですね。左図のような感じです。
それに対して重心を撞くというのは右図のように手玉の中を撞くイメージです。
以前、ストローク2のところで解説した突き刺すイメージです。
参照:ストローク2 http://billiards.iza.ne.jp/blog/entry/209726/

いよいよ練習開始です。まず、練習の配置を解説しましょう。

手玉はフットスポットかヘッドスポットに置きます。反対側のクッションにボールを
2つそれぞれボールの幅より5mm程度広めに配置します。



この配置でボールの間を狙って重心を撞くイメージでしっかりと振り抜きます。
力加減は以前解説したhttp://billiards.iza.ne.jp/blog/entry/223776/を参考にして
ください。

2つのボールの間を狙う訳ですから先球に当たってはもちろんダメですし、回転が
掛かって返って来た手玉が左右にぶれてもダメです。下図のような動きが理想です。



このとき単に真っ直ぐに撞けるだけでなく、しっかりと手玉が止まる位置を把握して
出来るだけ同じ位置に止まるように力加減の練習も意識すると良いと思います。

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ストローク 4

2007/07/26 14:29

 

ものすごく、更新が滞っています。申し訳ありません。更新しなければと気ばかり
焦るのですが、それなりに時間を掛けて書いてますのでまとまった時間が取れない
ここ最近は更新が難しい状況になってます。もう、このブログを始めて3ヶ月に
なろうとしているのに、まだボールを撞くところまで解説してません…

まだまだ、忙しい日々が続きそうですので、更新テンポはしばらく上げられそうに
ありませんが、週に1回でも2回でも更新出来るようにがんばって行こうと思います
ので、これからも応援よろしくお願い致します。

さて、前回はキュースピードの適正値について書きました。私の結論としてキューが
落下するスピードが一番良いスピードであるということだったと思います。

では、その落下スピードを再現するにはどうしたら良いのか?というのが今回の
テーマです。

まずはテーブルから離れたところで、グリップの位置と握る力加減を決めてください。
そして、利き手の肘を高く上げキューが垂直になるようにしてください。

このままでは不安定ですのでキュー先の方はレストを組んで下で支えるようにします。
下図のような形になると思います。



丁度マッセのようなフォームになりますが、ここで右手をキューから離します。当然
ですが、キューは落下します。そのときにキューが床に触れないうちにさっき持って
いたグリップの場所を掴みます。

この時の腕の振り特に肘から先のスピードに着目してください。キューは手から一度
離れたことにより自由落下を始めます。そのスピードに合わせて腕を動かした訳です。

すなわち前回解説したキューを振る適切なスピードを体感したことになります。あとは
普通にフォームを作って同じようなスピードになるように肘から下の動きを合わせる
ようにすると良いでしょう。

仮に同じテーブルで練習するのだとすれば、このスピードを基準に手玉を撞いてどこ
まで手玉が動くかを確認し、毎回同じような場所で止まるように練習をすると良いと
思います。

フォームの解説でまだまだ触れたいこともたくさんありますが、とりあえず今回までで
一区切り付けることにして次回からはいよいよボールを使った練習に入って行きたいと
思います。

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ストローク 3

2007/07/10 14:47

 

すっかり更新が滞ってしまいました。申し訳ありません。更新していない間に色々と
セブンのラシャを張替えたり、テーブル間を広くしたりと言ったプチリニューアルや
以前から親交のあるお店のハウストーナメントに出たりと忙しく過ごしていました。

最近では所属のビリヤードサークルS.I.B.C.の練習会に出て、サークル内の
トーナメントで優勝しました。今期2勝目!内輪の小さなトーナメントでも出る度に
緊張するし、優勝ってのはやっぱり嬉しいものですね。

さて、ではそろそろ本題に…

今回はストロークする力加減について考えてみたいと思います。前回まででどの
ようにストロークすれば良いかを解説して来ましたが、せっかく正しいストロークが
出来ても精度の良い力加減で撞かなければ意味がありません。

では、正しい力加減とは一体どれくらいなんでしょうか?「テーブルを1往復半」と
言うような話しを聞くことがありますが、確かにそれくらいのスピードでしょう。

でも、テーブルはそのコンディションによってたくさん転がるテーブルもあれば
あまり転がらないテーブルもあります。

話しはちょっと横道に逸れますが、なぜ適切な力加減というのを知る必要があるので
しょうか?

ビリヤードは丸いボールを丸いボールに当ててその行く先をコントロールしなくては
いけないスポーツです。すなわちそのショットには高い精度が求められます。

バスケットボールのフリースローを想像してください。思い切り投げる人はいません
よね?ゴルフのパターを想像してください。やはり振りかぶるようなスウィングを
させている人はいないはずです。

ビリヤードも同じです。ボールを転がす適度なスピードというのが存在するのです。

もちろん、ハードショットと呼ばれるような強く撞くことや、ギリギリにポケット
するように弱く撞くショットもバリエーションとしては必要です。

でも、やはり基準としてのスピードが必要です。その基準より早ければ強く撞いたと
言うことになりますし、基準より遅く撞けば弱く撞いたということになる訳ですね。

さて、では私の提唱する基準をそろそろ発表しましょう。

キューのスピードは加速するように撞くと良いとされています。その加速度は以下の
式で表されるものと考えています。

G=mg

大半の方は「何のこと?」と思われたと思います。これは重力加速度と呼ばれるもの
ですが、もう少し具体的な数字にしないと解り難いですよね?

約9.8m/s(1秒毎に秒速9.8m加速するということですね)

ますます分り難くなっちゃいましたね。実はこの数式を元にちょっとした数字を
入れると面白いことが分ります。

11cm→約 4km/h
19cm→約 7km/h
30cm→約11km/h

これはレストと手玉の距離と速度を表したものです。平均的にみると20cm前後の
人が多いと思うのでアバウトですが大体10km/hくらいのスピードが基準となると私は
考えています。

なぜ、そう思うのか?と言えばビリヤードは物理の法則に支配されています。でも、
専門的な物理学など私にも解りません。高校程度の物理でも文系出身の私には怪しい
ものです。

ただ、物理的に有り得ない動きは絶対にしないのも事実です。そしてその自然現象を
出来るだけ取り入れることが最も自然な動きに近づける。すなわち安定したプレーに
繋がると考えています。

上記の数字は実は自由落下。すなわちキューを落としたときに発生する落下の動きを
解説したものです。物を手から離せば真下に落下するというのは自明の理ですね。

このキューを落としたときの動きをいかにテーブル面と平行に近く再現するか?これ
こそが手玉の自然な動き。すなわち、今回の課題。もっとも良いキュースピードだと
私は考えています。

でも、この速度を毎回スピードガンのような機材で測定することが出来る環境と言う
ものはほとんどないと思います。では、どうやってこの速度を体感し、実現するかと
言うことを次回解説して行こうと思います。

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ストローク 2

2007/06/29 00:50

 

月末は忙しくなかなかコンスタントに更新できずにすいません。もうひと山越えれば
もう少し更新頻度も上げられると思いますので…

さて、今回はストロークの2回目です。前回テイクバックとフォローを中心に解説
しましたが、今回はストロークする角度に付いてです。

よくビリヤードの参考書や上級者のアドバイスとして「キューを平行に出す」という
ものがあります。必要なことだとは思いますし、私もそのようにアドバイスすることが
少なくありません。

でも、多くの場合にこんな逆質問を受けます。「クッションがあるので平行に出せない」
もっともです。ビリヤードはその多くのポジションでクッションがある為にキューを
平行に出すことは不可能なのです。

平行にキューを出すというのはあくまで理想論でしかありません。中にはタップが
接触している時間だけ平行であれば良いのでキューの方向を操作して平行に撞く事が
可能だという方もいらっしゃいますが、テクニックとしては存在すると思いますし、
有効な手段ですが、それを初心者が行うのは非常に難しいと思います。

では、次善の策はないでしょうか?それがあるんですよ。まずはなぜ並行にキューを
出すことが有効なのかその有効性について考えてみましょう。

まず、下図を参照してみてください。キューを平行に出した場合その力の方向を赤い
ラインで示してあります。



これによりキューの力が無駄なく手玉に伝わっていることが判ります。

次にちょっと極端ですが、キューが平行に出ていない場合です。



力がスレート方向に逃げ十分に手玉に伝わっていません。これがキューを平行に出す
メリットだと考えられます。

他にも細かい部分ではキューが斜めに入った場合、手玉の起動がカーブしてしまう
などのデメリットがあるため「キューは平行に出しましょう」ということになります。

今回使った図はCGなのでキューを平行にすることが可能でしたが、実際の場面では
前述のようにクッションが邪魔をして不可能になります。

そこで次善の策の登場です。その方法とは「キューは出来るだけ平行に近く構え、
そのままの角度を維持して撞き抜く」というものです。



すなわち、若干はスレート方向に力が逃げてしまいますが、ストローク中にキューを
動かしてしまうことによる力の分散を最小限に抑えることが可能となります。

ビリヤードは手玉を「突っつく」のではなく「突き刺す」イメージが大切です。
最初の角度を保ったまま手玉の裏までしっかりとキューを伸ばすことがキューの力を
手玉に正確に伝える手段のひとつだと考えています。

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